

この記事の結論
キュービクル(キュービクル式受変電設備)を新設するときの変電設備設置届出書の根拠条文は、東京都火災予防条例第57条第1項第13号(高圧又は特別高圧の変電設備)です。
対象となるのは全出力20キロワットを超えるものです。この「20kW超」は、条例第11条第1項のかっこ書き「全出力二十キロワット以下のもの及び次条に規定する急速充電設備を除く。以下同じ。」を根拠とします。
期限は条文上「当該工事に着手する日の七日前までに」です。キュービクルを据え付ける日ではなく、工事着手日から逆算します。
届出義務者は「設置しようとする者(内容を変更しようとする者を含む。)」です。工事業者ではありません。
届出を怠ると、条例第67条の2第5号により10万円以下の罰金、さらに第68条の両罰規定により法人にも同額の罰金が科されます。
油入変圧器を採用する場合は、絶縁油の引火点から危険物の類別を判定します。少量危険物に当たれば条例第58条第1項により10日前までの届出が別途必要で、変電設備の7日前とは期限がずれます。
「キュービクルを入れ替えるが、消防に何を出せばいいのか」「絶縁油入りの変圧器だと危険物の届出も要ると言われた」——電気工事会社やビルオーナーの方から、こうしたご相談を数多くいただきます。
キュービクルの新設は、電気事業法に基づく手続と、消防法・東京都火災予防条例に基づく手続が同時並行で発生する工程です。しかも消防側の届出は、変電設備そのものの届出と、絶縁油の危険物としての届出とで根拠条文も期限も別です。ここを取り違えると、着工日を動かさざるを得なくなります。
この記事では、消防法・東京都火災予防条例を専門とする特定行政書士が、キュービクル新設時に必要な消防署への届出を、条文を示しながら整理します。東京消防庁管内を前提としています。
キュービクルの新設で問題になる消防関係の届出は、次の4つです。すべてが必要になるわけではなく、設備の規模と工事の内容で組み合わせが変わります。
| 届出書 | 根拠条文 | 必要になる場合 | 期限 | 罰則 |
|---|---|---|---|---|
| 変電設備設置(変更)届出書 (電気設備設置(変更)届出書) |
東京都火災予防条例第57条第1項第13号 | 全出力20kW超の高圧又は特別高圧の変電設備を設置・変更するとき | 工事に着手する日の7日前まで | 条例第67条の2第5号 10万円以下の罰金 |
| 少量危険物貯蔵取扱所設置届出書 | 東京都火災予防条例第58条第1項 | 絶縁油の量が指定数量の5分の1以上指定数量未満のとき | 設置日(工事を伴う場合は着工日)の10日前まで | 条例第67条の2第6号 10万円以下の罰金 |
| 防火対象物工事等計画届出書 | 東京都火災予防条例第56条 | 電気室の新設など、間取り又は天井高さの変更を伴う工事をするとき(建築確認申請を要する工事は不要) | 工事に着手する日の7日前まで | なし |
| 防火対象物使用開始届出書 | 東京都火災予防条例第56条の2 | キュービクル新設に伴い建物・テナント部分を新たに使用開始するとき | 使用開始の7日前まで | 条例第67条の2第4号 10万円以下の罰金 |
よくある誤り:根拠条文を「第41条の3」「第42条」「第56条の2」と書いてしまう
変電設備の設置届の根拠は条例第57条第1項第13号です。第56条は「防火対象物の工事等計画の届出等」、第56条の2は「防火対象物の使用開始の届出等」であり、いずれも変電設備の届出根拠ではありません。また、東京都火災予防条例に第41条の3という条はありません。インターネット上の解説には根拠条文を誤記したものが少なくないため、条番号は必ず東京都例規集で確認してください。
変電設備設置届出書とは、東京都火災予防条例第57条第1項第13号に掲げる「高圧又は特別高圧の変電設備」を設置し、又はその内容を変更しようとする者が、工事に着手する日の7日前までに消防署長へ提出する届出書です。
条例第57条第1項の柱書きは、次のように定めています。
火を使用する設備又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備(以下「火気使用設備等」という。)のうち次に掲げるものを設置しようとする者(内容を変更しようとする者を含む。)は、当該工事に着手する日の七日前までに、規則で定めるところによりその旨を消防署長に届け出なければならない。
そして同項第13号が「高圧又は特別高圧の変電設備」を掲げています。キュービクル式受変電設備は、電力会社から高圧(一般に6,600V)で受電し、建物内で使う低圧(100V/200V)に変換する設備ですから、この第13号に当たります。
第57条第1項第13号の条文そのものには、出力の数値が書かれていません。にもかかわらず実務で「全出力20kW超」が基準とされるのは、条例第11条第1項が変電設備を次のように定義しているためです。
(変電設備)第十一条 屋内に設ける変電設備(全出力二十キロワット以下のもの及び次条に規定する急速充電設備を除く。以下同じ。)の位置、構造及び管理は、次に掲げる基準によらなければならない。
末尾の「以下同じ」により、この定義が条例のそれ以降の「変電設備」に及びます。したがって第57条第1項第13号の「変電設備」も、全出力20キロワット以下のものを含みません。届出が必要なのは全出力20kWを超える高圧又は特別高圧の変電設備です。
この「以下同じ」を見落とすと根拠を示せません
「20kW超が対象」とだけ書いてある解説は多いのですが、その根拠が第11条第1項のかっこ書きであることまで示したものはほとんどありません。消防署との協議で対象・対象外を整理するときは、第57条第1項第13号と第11条第1項をセットで示してください。
なお、キュービクルの「全出力」は、収納された変圧器の定格容量の合計等で判断されます。実務上ほとんどのキュービクルは20kWを大きく超えるため、原則として届出が必要とお考えください。
条文の起算点は工事着手日です。東京消防庁のウェブサイトでは「設置する7日前までに」と平易に案内されていますが、条文は「当該工事に着手する日の七日前までに」と定めています。キュービクルの据付日から逆算すると、基礎工事や電気室の内装工事に着手した時点で既に期限を過ぎている、という事態が起こり得ます。
また、届出が必要なのは新設のときだけではありません。条文が「内容を変更しようとする者を含む」と定めているとおり、キュービクルの更新(入替え)・増設・移設や、変圧器の増設による容量変更も届出の対象です。
条例第57条第1項は、届出義務者を「設置しようとする者(内容を変更しようとする者を含む。)」と定めています。消防法第2条第4項の「関係者」(所有者・管理者・占有者)でもなければ、工事を請け負った電気工事会社でもありません。
実務上は、設備の所有関係に応じて建物所有者・テナント・設備所有者のいずれかが届出者となります。ビルオーナーが設置する共用のキュービクルであればオーナー、テナントが自己負担で増設するのであればテナントが届出者になるのが通常です。賃貸物件では、工事の承諾と併せてどちらの名義で届け出るかを契約段階で決めておくことをお勧めします。
様式は火災予防条例施行規則第13条第1項の表に定められています。高圧若しくは特別高圧の変電設備、急速充電設備、内燃機関を原動力とする発電設備、蓄電池設備又はネオン管灯設備は別記第5号様式(電気設備設置(変更)届出書)です。添付図書は同条第2項に列挙されています。
| 書類 | 入手先・記載内容 |
|---|---|
| 電気設備設置(変更)届出書(別記第5号様式) | 東京消防庁のウェブサイトからダウンロード。届出者名義で作成 |
| 設備の概要表(変電設備概要表) | 全出力、変圧器の種類・台数、絶縁油の種類と油量などを記載 |
| 設備の配置図・立面図 | キュービクルの設置位置、建築物・隣地境界からの離隔距離を明示 |
| 設備の接続図(単線結線図) | 受電から低圧配電までの系統。電気設計者から入手 |
| 設備の仕様書 | メーカーの仕様書。絶縁油の引火点と油量はここで確認する |
| 設備設置場所の平面図・展開図・構造図・室内仕上表 | 屋内設置の場合の不燃区画の状況がわかるもの |
| 設備設置場所の排気筒その他ダクトの系統図・平面図 | 規則第13条第2項の表(別記第5号様式)第10号・第11号の図書 |
電気設備設置(変更)届出書そのものの制度全体(対象となる5種類の電気設備、届出方法、検査の流れ)は電気設備設置届出書とは?対象設備・届出手順・検査まで徹底解説で詳しく解説しています。
条例第67条の2第5号は、次の者を10万円以下の罰金に処すると定めています。
五 第五十七条第一項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同条第四項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避して火気使用設備等を設置し使用した者
さらに条例第68条の両罰規定により、法人の代表者・使用人その他の従業者がその法人の業務に関して違反行為をしたときは、行為者を罰するほかその法人にも同額の罰金が科されます。
「届出違反に罰則はない」は東京都では通用しません
総務省消防庁が示す全国向けの火災予防条例(例)には、火気使用設備等の設置の届出違反に対する罰則が置かれていません。そのため他県向けの解説をそのまま読むと「罰則はない」と誤解します。東京都火災予防条例には第67条の2第5号という明文の罰則があります。東京都内の物件では東京都の条例に当たってください。
キュービクル内の変圧器が油入式の場合、絶縁油が消防法上の危険物(第4類の引火性液体)に当たることがあります。ここで必要になるのが少量危険物貯蔵取扱所設置届出書です。根拠は変電設備の届出とはまったく別で、東京都火災予防条例第58条第1項です。
| 絶縁油の引火点 | 品名 | 指定数量 | 届出が必要になる油量(指定数量の5分の1以上) |
|---|---|---|---|
| 70度以上200度未満 | 第4類第三石油類(非水溶性液体) | 2,000L | 400L以上2,000L未満 |
| 200度以上250度未満 | 第4類第四石油類 | 6,000L | 1,200L以上6,000L未満 |
「絶縁油=第三石油類」と決めつけない
鉱油系の電気絶縁油は引火点がおおむね130〜150度で第三石油類に当たることが多い一方、引火点が200度以上250度未満の絶縁油は第四石油類となり、届出ラインが400Lではなく1,200Lになります。品名が違えば指定数量が3倍違いますので、必ず仕様書・SDSの引火点で判定してください。引火点250度以上のものは第4類の危険物に当たらず、少量危険物の届出も不要です(シリコーン系の絶縁油には引火点が250度以上の製品があります)。
1台あたりの油量が届出ラインに満たなくても、同一の場所で貯蔵し、又は取り扱う危険物は合算して判定します。品名や指定数量が異なる危険物が混在する場合は、それぞれの数量を指定数量で除した商の和(指定数量の倍数)で判断します(消防法第10条第2項参照)。
たとえば1台150Lの油入変圧器が3台あれば合計450Lとなり、第三石油類であれば400Lを超えるため少量危険物に該当します。1台ずつ見て「400L未満だから不要」と判断するのは誤りです。
条例第58条第1項は次のように定めています。
少量危険物貯蔵取扱所又は指定可燃物貯蔵取扱所を設置しようとする者は、当該設置をしようとする日(工事を伴う場合は工事に着手する日)の十日前までに、規則で定めるところにより、その旨を消防署長に届け出なければならない。届出の内容の変更(規則で定める軽微な変更を除く。)をしようとする者も、同様とする。
様式は火災予防条例施行規則第14条第1項の別記第7号様式です。添付図書は同条第3項に定められており、設置場所の周囲の状況、建築物又はその他の工作物及び主要な設備機器の配置及び構造を記載した図書を添えます。
届出違反の罰則は条例第67条の2第6号(10万円以下の罰金)です。ただし注意すべきは、届出違反より基準違反のほうが重いという点です。貯蔵取扱いの基準(条例第31条)や位置・構造・設備の基準(条例第31条の2)に違反した場合は、条例第66条第2号により30万円以下の罰金となります。少量危険物制度の全体像は少量危険物とは|指定数量5分の1・10日前の届出・罰則を解説をご覧ください。
モールド変圧器(乾式)なら少量危険物の届出は不要です
近年主流のモールド変圧器は絶縁油を使用しないため、少量危険物には当たりません。機器選定の段階で乾式を選べば、条例第58条の届出とその後の検査、基準の維持管理義務がまるごと不要になります。ただし変電設備設置届出書(条例第57条)は乾式でも必要です。この2つを混同しないでください。
キュービクル新設の実務で最も事故が起きやすいのが、2つの届出の期限が違うという点です。
| 届出 | 根拠 | 期限 | 起算点 |
|---|---|---|---|
| 変電設備設置(変更)届出書 | 条例第57条第1項 | 7日前 | 当該工事に着手する日 |
| 少量危険物貯蔵取扱所設置届出書 | 条例第58条第1項 | 10日前 | 設置しようとする日(工事を伴う場合は工事に着手する日) |
油入変圧器を採用する現場では、先に来るのは少量危険物の10日前です。2つを同じ日に提出しようとして変電設備の7日前に合わせると、少量危険物のほうが期限切れになります。
実務上の対応
油入変圧器を使う場合は、両方の届出を工事着手日の10日前までにまとめて提出してください。早く出すぶんには問題ありません。逆に、変電設備だけ先に7日前に出して少量危険物を後から出すと、条例第58条第1項違反が確定します。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 機器選定の段階 | 変圧器の方式(乾式/油入式)を決定。油入式なら仕様書で絶縁油の引火点と油量を確認し、少量危険物の要否を判定 |
| 電気設計の初期 | 管轄消防署の予防課へ事前相談。設置場所(屋内/屋外)、離隔距離、不燃区画の要否を確認 |
| 設計確定時 | 配置図・立面図・単線結線図・仕様書を電気設計者から入手 |
| 着工の10日前まで | 少量危険物貯蔵取扱所設置届出書を提出(油入変圧器の場合) |
| 着工の7日前まで | 変電設備設置(変更)届出書を提出。工事等計画届出書が必要な場合も同じ期限 |
| 届出後 | 消防署長が基準適合性を審査(条例第57条第3項、第58条第3項) |
| 工事 | 基礎・搬入・据付・結線。並行して電気事業法の手続を進行 |
| 使用開始前 | 消防署長の検査を受ける(条例第57条第4項、第58条第4項) |
| 検査合格後 | 受電・使用開始 |
なお、キュービクルの新設では、電気事業法に基づく保安規程の届出や電気主任技術者の選任・届出など、経済産業省(産業保安監督部)に対する手続も必要です。本記事は消防署への届出に絞って解説しています。電気事業法側の手続については、電気主任技術者または電気保安法人にご確認ください。
条例第57条第4項は「第一項各号に掲げる火気使用設備等を使用しようとする者は、当該火気使用設備等の使用開始前に消防署長の検査を受けなければならない」と定めています。少量危険物についても、条例第58条第4項が、貯蔵又は取扱いを開始する前に位置・構造・設備について消防署長の検査を受けるべきことを定めています。
検査で確認される主な点は次のとおりです。屋内設置か屋外設置かで基準が変わります。
| 区分 | 主な確認事項 | 根拠 |
|---|---|---|
| 屋内設置 | 浸水のおそれのない位置、可燃性蒸気等が滞留しない位置、不燃材料の壁・柱・床・天井による区画と防火戸、貫通部の不燃材料の充てん、屋外に通ずる有効な換気設備、標識、機器相互の保有距離 | 条例第11条第1項 |
| 屋外設置 | 建築物から3メートル以上の距離(不燃材料で造り、又は覆われた開口部のない外壁に面する場合を除く)、標識、保有距離、点検記録 | 条例第11条第2項・第3項 |
| 少量危険物 | 標識・掲示板、危険物の流出防止措置、消火設備 | 条例第31条の2 |
検査で不適合を指摘された場合は改修(計画)報告書の提出が必要です。立入検査での指摘への対応は消防署の立入検査とは|根拠条文・指摘事項・改修報告・罰則を解説をご覧ください。
条例第11条第4項には、キュービクルについて次の特例が置かれています。
キュービクル式の変電設備で、消防総監が当該設備の位置、構造及び管理の状況から判断して、火災予防上支障がないと認めたものにあつては、前三項の規定によらないことができる。
つまり、消防総監が認めたキュービクル式の変電設備は、第11条第1項から第3項までの位置・構造・管理の基準(屋内の不燃区画、屋外の3メートル離隔など)によらないことができます。屋外キュービクルを建築物から3メートル離して置けない敷地では、この特例が実務上の鍵になります。
特例は「基準」の話であって「届出」の話ではありません
第11条第4項が適用されても、条例第57条第1項第13号の届出義務はなくなりません。基準を定める条(第11条)と届出を定める条(第57条)は別だからです。「認定品のキュービクルだから届出は不要」という説明は誤りですので、そのように案内された場合はご注意ください。
キュービクルを屋内に設置する場合、条例第11条第1項第3号により、原則として不燃材料で造った壁・柱・床・天井で区画され、窓と出入口に防火戸を設けた室内に設ける必要があります(変電設備の周囲に有効な空間を保有する等、防火上支障のない措置を講じた場合を除きます)。この電気室を新たに造る工事は、間取りの変更に当たり得ます。
条例第56条第1項は、修繕・模様替え・間取り又は天井高さの変更その他これらに類する工事について、工事に着手する日の7日前までに防火対象物工事等計画届出書の提出を求めています。ただし同項ただし書により、建築基準法第6条第1項等の確認を要する工事であれば、この届出は不要です。
テナント入居や増床に伴ってキュービクルを増設する場合は、防火対象物使用開始届出書(条例第56条の2)が必要になることもあります。テナント入居時の消防手続の全体像はテナント入居・内装工事の消防法チェックポイント|届出一覧、使用開始届の詳細は防火対象物使用開始届出書とは|期限7日前・添付書類・罰則を解説をご覧ください。
変電設備設置届出書も少量危険物貯蔵取扱所設置届出書も、消防署長という官公署に提出する書類です。その作成は行政書士法第1条の3に規定する業務に当たります。
行政書士法第19条第1項は、行政書士又は行政書士法人でない者が、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業としてこの業務を行うことを禁じています。違反すると、第21条の2により1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です。令和8年1月1日施行の改正で新設された第23条の3の両罰規定により、その法人にも100万円以下の罰金が科されます。
| 行為 | 評価 |
|---|---|
| 電気工事会社が工事代金に含める形で変電設備設置届出書を作成する | 報酬を得て業として行えば行政書士法第19条第1項に違反します |
| キュービクルメーカーが機器販売の付帯サービスとして届出書を作成する | 同上。「無料サービス」と称していても、機器代金に含まれていれば報酬性が問題になります |
| 設備コンサルタントが「コンサルティング料」の名目で届出書を作成する | 同上。改正法は「いかなる名目によるかを問わず」と明記しています |
| 電気設計者が単線結線図・仕様書・概要表などの技術図書を作成する | 技術図書の作成であり、行政書士法の制限には当たりません |
| 届出者自身(施主・ビルオーナー)が自分で届出書を作成する | 「他人の依頼を受け」に当たらないため問題ありません |
総務省自治行政局長通知(総行行第281号・令和7年6月13日)は、この改正の趣旨を「『手数料』や『コンサルタント料』等どのような名目であっても、対価を受領して、業として、官公署に提出する書類等を作成することは違法であるという現行法の解釈を条文に明示する」ものと説明しています。つまり改正が新たに違法行為を作ったのではなく、従前から違法だったものを条文で確認したものです。詳しくは消防法令に基づく各種手続における行政書士法違反の防止についてをご覧ください。
| 対象業務 | 内容 | 報酬額(税抜) |
|---|---|---|
| 変電設備設置(変更)届出書 | 工事着手7日前までの届出(条例第57条第1項第13号) | 33,000円~ |
| 少量危険物貯蔵取扱所設置届出書 | 工事着手10日前までの届出(条例第58条第1項) | 33,000円~ |
| 防火対象物工事等計画届出書 | 電気室の新設等を伴う場合(条例第56条) | 20,000円~50,000円 |
金額に幅があるのは、キュービクルの台数・設置場所、少量危険物の要否、図面作成の要否、消防署との事前協議の回数によって作業量が変わるためです。正式なお見積りは、仕様書と図面を確認させていただいたうえでご提示いたします。実費(交通費、証明書取得費用等)は別途申し受けます。初回のご相談は無料です。
最新の料金表は報酬額表をご確認ください。複数の届出を同時にご依頼いただく場合は、あわせてお見積りいたします。
東京都火災予防条例第57条第1項第13号(高圧又は特別高圧の変電設備)です。第56条は「防火対象物の工事等計画の届出等」、第56条の2は「防火対象物の使用開始の届出等」であり、変電設備の届出根拠ではありません。届出義務者は「設置しようとする者(内容を変更しようとする者を含む。)」です。
不要です。条例第11条第1項が変電設備を「全出力二十キロワット以下のもの及び次条に規定する急速充電設備を除く。以下同じ。」と定義しており、この定義が第57条第1項第13号にも及ぶためです。ただし実務上、高圧受電のキュービクルはほとんどが20kWを大きく超えます。
条例第57条第1項により、当該工事に着手する日の7日前までです。キュービクルを据え付ける日ではなく、工事着手日から逆算してください。油入変圧器を使う場合は少量危険物の届出が着工日の10日前までとなるため、両方をまとめて10日前までに提出するのが安全です。
必要です。条例第57条第1項は届出義務者を「設置しようとする者(内容を変更しようとする者を含む。)」と定めており、更新・増設・移設や変圧器増設による容量変更も対象です。
いいえ。絶縁油の引火点と油量で決まります。引火点70度以上200度未満なら第4類第三石油類(指定数量2,000L)で油量400L以上、200度以上250度未満なら第四石油類(指定数量6,000L)で油量1,200L以上のときに少量危険物に当たり、条例第58条第1項の届出が必要です。指定数量の5分の1未満であれば届出は不要です。
合算します。同一の場所で貯蔵し、又は取り扱う危険物は、それぞれの数量を指定数量で除した商の和(指定数量の倍数)で判定します。1台150Lの油入変圧器が3台あれば合計450Lとなり、第三石油類であれば少量危険物に該当します。1台ずつ見て判断しないでください。
いいえ。乾式であれば絶縁油がないため少量危険物の届出は不要ですが、変電設備設置届出書(条例第57条第1項第13号)は必要です。この2つは根拠条文が異なる別の届出ですので、混同しないでください。
あります。変電設備の届出違反は条例第67条の2第5号により10万円以下の罰金、少量危険物の届出違反は同条第6号で同じく10万円以下の罰金です。いずれも条例第68条の両罰規定により法人にも同額の罰金が科されます。さらに少量危険物では、貯蔵取扱いの基準(第31条)や位置・構造・設備の基準(第31条の2)に違反すると条例第66条第2号により30万円以下の罰金となり、届出違反より重くなります。
免除されません。条例第11条第4項は、消防総監が火災予防上支障がないと認めたキュービクル式の変電設備について、同条第1項から第3項までの位置・構造・管理の基準によらないことができると定めているにすぎません。届出義務を定める第57条は別の条であり、この特例の対象外です。
いいえ。届出書本体の作成は行政書士の独占業務です。電気工事会社やキュービクルメーカーが報酬を得て業として届出書を作成すると、行政書士法第19条第1項に違反します(第21条の2により1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、第23条の3の両罰規定により法人にも100万円以下の罰金)。施工者は単線結線図や仕様書などの技術図書の作成に専念し、届出書の作成・提出は届出者ご自身が行うか、行政書士にご依頼ください。
行政書士萩本昌史事務所は、特定行政書士に加えて消防設備士、防火対象物点検資格者、防災管理点検資格者の資格を併せ持ち、届出の要否判断から書類作成・提出代理、消防署との事前協議・検査日程の調整までワンストップでご支援しています。キュービクルの仕様書をお送りいただければ、少量危険物届出の要否を含めて必要な届出を洗い出します。初回相談は無料です。
萩本昌史(行政書士萩本昌史事務所 代表)
特定行政書士/消防設備士/防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者
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